ドイツでの1日の新規感染者数は20万人レベルに到達し、7日間指数(人口10万人当たりの直近7日間の新規感染者数)も1426まで上昇してきました。
Germany COVID - Coronavirus Statistics - Worldometer (worldometers.info)
しかし再生産数が1.0まで落ちてきましたので、この先の上昇は勢いを失い、まもなくピークを打って下落に転じる可能性が高まっていると思います。
7日間指数を州別に見ると、先行して感染が増加していたハンブルク、ベルリンで明確なピークアウトが確認できます。
PCR検査のキャパシティ(灰色棒線)は、オミクロン急増(青線:検査実施件数、赤点:陽性比率)で一時オーバーフロー気味になったので、最近3百万件/週まで拡大しましたが、それでもぎりぎりの運営になっています。PCR検査の実施を本当に必要な人たちに絞っているので、陽性比率は4割を超えています(検査会場は危険です)。
重症患者数は下図の通り、直近ピークを大きく下回る水準にあります。重症病床の空きがまあまあ確保できている状態でオミクロンのピークを迎えることになります。
ちなみにオミクロンの先行指標として使えそうなイギリスの状況(7日間指数)を見ると、このような感じになっています。ピークからの反転はかなり急激で、7日間指数が1000を上回っていたのは、12月下旬から1月いっぱいまでの約1か月半でした。ドイツは1か月遅れで似たような軌道を進む可能性が高いと思います。
Cases in the UK | Coronavirus in the UK (data.gov.uk)
ドイツのコロナ規制の厳格さ度合いは、(最近カナダに抜かれましたが)引き続き世界最高水準にあります。上記のイギリスと同じような軌道をたどるとすれば、オミクロンが一服する3月中旬頃には緩和に動けるようになると思います。
COVID-19 Government Response Tracker | Blavatnik School of Government (ox.ac.uk)