ドイツでは連日20万人以上の新規感染が発生しており、まだまだコロナが収まる気配はありません。
ヨーロッパ全体としては一応ピークアウトしている(下図上のチャート)ものの、ドイツだけでなくドイツの隣国であるオーストリア、スイス、オランダなどを中心に高い感染率(下表は7日間指数:人口10万人あたり直近7日間の累計新規感染者数のランキング)が続いており、ドイツとしては気の抜けない状況です。
唯一の朗報は、ドイツの再生産数に低下の兆しが見られ。。。
州別(7日間指数)に見ても、ピークアウト感が見え始めていることくらいです。
PCR検査のキャパシティは足元週あたり300万件まで増えているのに対し、230万件程度の実施であり、重症患者数(重症病床の占有度合い、下図)もピーク比かなり少ないので、医療キャパシティには余裕ありそうに見えますが、冒頭のグラフで見て頂いた通り、新規感染者数が過去最高レベルに高まっているので、検査や病院の関係者自身が多数感染で勤務できなくなってなり、キャパシティをひっ迫させています。
オミクロンの下位変異株(より感染力が強い)であるBA2のシェアはまだ62%であり、このシェアが拡大してなかなか新規感染が減速しないという展開も十分にあり得ますので、新規感染が急減に転じる期待するのはまだ早いのではないかと思います。
Corona Zahlen aktuell: Karte für Deutschland + weltweit (morgenpost.de)
そのような状況下、防疫法の期限が3月19日で切れ、ドイツのコロナ規制は大きく緩和されました。それでも国際比較でみるとドイツのコロナ規制はまだまだ世界最高水準にありますので(下図)、一定の安心感はあります。
しかし来週4月2日には経過措置(特に室内でのマスク着用義務)が撤廃され、ドイツでも英仏と同様の「Freedom Day」を迎えます。
COVID-19 Government Response Tracker | Blavatnik School of Government (ox.ac.uk)
新規感染リスクが過去最高水準のまま、来週の全面的規制撤廃を迎えるわけですから、ドイツでは来週以降数週間、感染リスクが過去最高に高い状態を迎えると考えておくべきです(もちろん命の危険は大きく低下していますが)。
小売店での買い物は(今週のうちにある程度済ませて)当面極力抑える、自分は常時FFP2マスクを着用するなど、より強く意識して自衛に徹することが重要な局面と思います。