日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20241210 シリア国内情勢についてのドイツメディアの報道ぶり

Bewaffnete Kämpfer feiern in Damaskus den Sturz des syrischen Regimes um Machthaber Baschar al-Assad.

  • 中東の転換期が始まりつつある。まずシリアに対するイランの影響力は少なくとも一時的には大きく低下する。
  • シーア派アラウィー派に属していたアサド政権は、同じシーア派の仲間として、イランとヒズボラハマスの架け橋の役割を果たしていた。
  • 2つめのポイントは、欧州のような民主主義を期待するのは無理筋だということ。
  • 新シリア政権も原理主義イスラム勢力であり、女性や宗教的少数派の権利にどの程度寛容なのかは未知数である。
  • アサド政権崩壊に対して、間接的ながらもイスラエルは非常に重要な役割を果たした。イスラエルハマスヒズボラを徹底的に弱体化させたため、イランはアサドをうまく助けられなくなった。
  • 反政府組織HTSの指導者アル・ジャウラニは、民間政治家への権力移譲を示唆している。
  • 憎しみの連鎖や権力闘争による新たな内戦に陥ることなく、国内治安、自由選挙/法の支配確立、海外難民のスムーズな帰国などが実現するかどうかが、シリアの将来にとって非常に重要。
  • その見極めには最低でも数カ月はかかる見込み。
  • アサド独裁政権崩壊後、シリアが平和で安定した国/民主主義国家になるとは限らない。極力そうなるように、外から効果的に支援することが重要だ。
  • アラブの春におけるチュニジアやエジプトの教訓を活かさなければならない。
  • チュニジアとエジプトでは、国民が約14年前に政権を打倒し、新たな自由を喜んでいたが、今日再び独裁者が権力を掌握しており、以前よりもむしろ権威主義的になっている。
  • ドイツにはシリア人が100万人近くおり、その多くがドイツ社会の一因としてドイツを豊かにすることに貢献している。

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  • ポピュリズム的思考に乗って、シリア人を極力シリアに送り返そうとすれば、ドイツにとって致命的な損害になる。
  • 一部の政治家が、シリア人に対して帰国用の無料チャーター便提供や1,000ユーロのボーナス支給を提案し、賛否両論を巻き起こしている。
  • 大量のシリア人をシリアに送り返すことを、来年2/23の前倒し選挙を前に、安易に政治利用するようなことは許されない。
  • 連邦移民局は、シリア情勢を見極めるため、シリア人からの亡命申請(家族呼び寄せを含む)の処理を一時停止した。
  • これは正しい判断であり、亡命を認めない前に、シリアの安全をしっかり確認すべきである。

 

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