7月のドイツ製造業受注「残」(新規受注/フローではなく、足元の残高/ストック)は、実質ベースで前年同月比+12.6%/前月比+0.7%、売上の8.0か月分と2015年の統計開始以来過去最高を記録しました。
(黒:国内受注分、青:海外受注分、赤:合計)
https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2022/09/PD22_395_421.html
新規受注(青線)、生産(赤線)とも、最近の景気失速を受けてモメンタムは下向きなのですが、エネルギーを含む原材料の調達障害(黒棒)が続いているため、十分に生産して受注をこなす状態に至っておらず、受注「残」が積み上がっているということです。
生産がフル稼働できず、受注も弱まっているので、決して楽観はできませんが、人手不足のため失業は増えず(むしろ賃金はこれから上がる)、受注の貯金(余裕)があるということは忘れるべきでない(過度に悲観的になるべきでもない)と思います。