いつものようにドイツのコロナ関連データを虚心坦懐に確認しておきます。
★ドイツの再生産数(赤線;R)が1.00をやや下回るようになっており、感染加速が足踏みしています。
国際比較に最も適したベンチマークである「7日間指数」(人口10万人当たり直近7日間の累計新規感染者数)でみると、日本(黄)の196人に対し、ドイツ(青)は662人、フランス(赤)は580人となっています。
市町村単位で見ると、直近週(右)はその前の週(左)に比べて、(濃い)赤色部分がほぼ同じになっています。
年齢層別にみると、感染のメインは引きづつき60〜79歳の高齢層になっています。既に死者がやや増えており注意が必要です。
ウィルスの種類としてはBA5:95.6%、BA4:2.1%、BA2:1.6%(いずれもオミクロンの一種)となっています。
オミクロンは、ワクチン接種や過去の感染で相応に重症化が防げるということが確認されており、新たな強毒性の変異種が広がっているわけではないというのは安心材料です。
これだけ新規感染が急増しているので、さすがにコロナによる死者もやや増えています。引き続き60歳以上の高齢者(青+橙)がほとんどです。
★重症患者数(赤線、右側は予測レンジ)はコロナ専用病床(黄線)数を超えて急増しており、まもなく重症病床全体(黒線)も一杯になると懸念されています。
医療キャパに今後相応のストレッチがかかり、死者も相応に出るものと覚悟しておいた方が良さそうです。
ドイツ国民の77.8%が少なくとも1回以上ワクチン接種済という数字は動かず、ワクチン容認派は増えていません(全83百万人中、18百万人が未接種のまま)。
ブースター2回が11.1%と微増を続けていますが、60歳以上、医療・介護関係者、持病持ちが対象であり、ブースター1回以上の合計は62.3%とほとんど増えていません。
ひと頃は街のあちこちに設置されていたワクチン接種会場はほとんど撤去されており、ふらり立ち寄ってアポなしで気軽に打ってもらえる状況ではありません。
PCR検査キャパ(灰色棒)は週あたり277万件、実際の検査数(青色棒)は足元週90万人にまで増加、陽性率(赤点)は52%と高止まりしています。
ちなみにドイツのホテル・レストラン関連売上は、実質ベース(インフレによる嵩上げ分控除後)でもコロナ前の水準を回復しています。
https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2022/10/PD22_447_45213.html
Corona Zahlen aktuell: Karte für Deutschland + weltweit (morgenpost.de)