コロナ勃発直後には、トイレットペーパー、消毒液、パスタが、ウクライナ戦争開始直後には、サラダ油や小麦粉製品がスーパーの店頭から消えました。
今、ドイツ大手スーパーEDEKAの店頭では、また商品が品切れになっています。今回は上の写真のように、かなり多数(400~450)の商品がターゲットになっています。
その原因はインフレによる価格交渉の行き詰まりです。
17社くらいが対象になっている模様ですが、EDEKAは「交渉上の理由」としてその詳細を明かしていません。各種報道等で判明している主な対象メーカー(商品)は以下の通りです。
①Mars マース (企業) - Wikipedia
(Twix、Snickers、Bounty などのチョコレート バー、Ben's Originalの米、Miracoliの調理済み食品、Whiskas、Kitekat、Chappi、Pedigree、Sheba などのペットフード)
②プロクター&ギャンブル プロクター・アンド・ギャンブル - Wikipedia
(おむつのパンパースシリーズ)
(ペプシ飲料)
その他、④Unilever、⑤Henkel、⑥Schwartauなど。
顧客の反応は割れています。「がんばって値下げに持ち込んでくれ」と応援する声もあれば、「高くても必要な時は買えた方がいい」「自分で選ぶから勝手に品ぞろえから落とさないで欲しい」という怒りの声もあります。
なお、大手スーパーは近年、より安価な自社ブランドの品ぞろえを強化しています。EDEKAでも以下のように幅広い商品ラインアップをそろえており。Marsと競合するチョコレート類もたくさん持っています。
https://www.edeka.de/unsere-marken/index.jsp
Marsの売上の約1/3をドイツが占め、その大きな部分をEDEKAが担っているので、EDEKAはかなり強気に交渉を進めているのだと推察されます。実際にMarsの市場シェアが落ち始めている模様です。
他のスーパー(Rewe、Aldiなど)でも同様の価格交渉紛糾/品切れは散発していますが、足元ではEDEKAのケースが目立っている状況です。