日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20230427 ドイツ大手スーパーの店頭からまた商品が消えています

 

コロナ勃発直後には、トイレットペーパー、消毒液、パスタが、ウクライナ戦争開始直後には、サラダ油や小麦粉製品がスーパーの店頭から消えました。

今、ドイツ大手スーパーEDEKAの店頭では、また商品が品切れになっています。今回は上の写真のように、かなり多数(400~450)の商品がターゲットになっています。

その原因はインフレによる価格交渉の行き詰まりです。

 

17社くらいが対象になっている模様ですが、EDEKAは「交渉上の理由」としてその詳細を明かしていません。各種報道等で判明している主な対象メーカー(商品)は以下の通りです。

①Mars マース (企業) - Wikipedia

(Twix、Snickers、Bounty などのチョコレート バー、Ben's Originalの米、Miracoliの調理済み食品、Whiskas、Kitekat、Chappi、Pedigree、Sheba などのペットフード)

 

②プロクター&ギャンブル プロクター・アンド・ギャンブル - Wikipedia

(おむつのパンパースシリーズ)

 

ペプシコ ペプシコ - Wikipedia

ペプシ飲料)

 

その他、④Unilever、⑤Henkel、⑥Schwartauなど。


顧客の反応は割れています。「がんばって値下げに持ち込んでくれ」と応援する声もあれば、「高くても必要な時は買えた方がいい」「自分で選ぶから勝手に品ぞろえから落とさないで欲しい」という怒りの声もあります。

 

なお、大手スーパーは近年、より安価な自社ブランドの品ぞろえを強化しています。EDEKAでも以下のように幅広い商品ラインアップをそろえており。Marsと競合するチョコレート類もたくさん持っています。

https://www.edeka.de/unsere-marken/index.jsp

 

Marsの売上の約1/3をドイツが占め、その大きな部分をEDEKAが担っているので、EDEKAはかなり強気に交渉を進めているのだと推察されます。実際にMarsの市場シェアが落ち始めている模様です。

 

他のスーパー(Rewe、Aldiなど)でも同様の価格交渉紛糾/品切れは散発していますが、足元ではEDEKAのケースが目立っている状況です。

 

EDEKA日本語WIKI

EDEKA - Wikipedia