ドイツ銀行業界の「企業資金調達レポート」のエッセンスを以下ご紹介します。
- ドイツ経済は、この冬の半年で景気後退に陥った。迅速な回復は期待薄。年内に底打ちしたとしても、2023年通年でも小さなマイナス成長に陥るリスクあり。
- ドイツ企業の財務は概ね堅調に推移しているが、ビジネスの見通しはやや暗くなっており、投資を手控えている。
- 冒頭グラフ(ECBの銀行貸出サーベイ)の赤線の通り、ドイツの貸出基準厳格化は非常にマイルド。
- 米国・スイス発銀行セクター不安は、EUでも一時不安を掻き立てたが、EU金融システムは非常に強固であり、特段貸出への悪影響は見受けられない。
- ドイツにおける銀行貸出は減速しながらも安定。今年第1四半期は全銀行ベースで前年比+6.9%、前期比+0.5%(下表)。中期貸付需要も根強い。
<ドイツ非金融機関企業向け貸出>
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