https://tradingeconomics.com/germany/bankruptcies
ドイツの企業倒産件数は、上図の通り、長期的に大きな減少トレンドにありますが、最近は①コロナ支援効果の減衰、②昨年後半以降の不景気(スタグフレーション)を背景に、やや増加に転じています。
ドイツ5大研の一角であるハレ研(IWH)が8月10日に発表した「倒産トレンド」データ
によると、7月の企業倒産件数(法人+個人事業者)は1,025件で、前月比では▲2%とやや減少したものの、前年同月比で+44%、コロナ前比で+6%と水準が切り上がっています。(橙棒:今年、青棒:昨年、青線:コロナ前平均)
但し倒産企業の従業員数(橙棒:今年、青棒:昨年、青線:コロナ前平均)は、7月は9,300人とコロナ前(平時)並みまで減少しており。。。。
失業者数がやや少なめだった7月の雇用統計とも整合的です。
なお、ドイツ連邦統計局の公式統計(青線)は5月分までこちらのように発表されています。赤線は申請ベースでの先行指標で7月分まで出ています。
https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/08/PD23_314_52411.html
こちらのIWH「倒産トレンド」(青線)は上図先行指標(赤線)と同様の推計となっていますが、ともに今後ドイツでの企業倒産がジワリと増え続けるものの、急増することはなく、長期的トレンドの中ではまだまだ比較的低水準に留まりそうだということを示しています。