日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20230825 今後のドイツGDP軌道について

本日ドイツ第2四半期GDP確報値が発表されましたが、速報から修正はなく(前期比プラスゼロ)で軌道は上図の通り弱含み横ばい継続となっていました。

 

しかしドイツ経済省のGDPナウキャスト(直近8/14時点)は前期比▲0.4%となっており、足元の軌道は非常に軟調のようです。

https://www.bmwk.de/Redaktion/DE/Schlaglichter-der-Wirtschaftspolitik/2023/09/14-konjunktur-BIP-nowcast.html

 

総合PMIも、前期比▲0.5%(年率▲2%)あたりを示唆しています。

https://www.pmi.spglobal.com/Public/Home/PressRelease/89529aecf6ec4de5bf1698ea086999fb

 

ifo景況感指数の景気サイクルで見ても深くリセッション領域にあるため、ここから上(回復局面)に抜け出すのは容易でなく、年後半ずっと軟調が続く可能性が高そうです。

https://www.ifo.de/fakten/2023-08-25/ifo-geschaeftsklimaindex-faellt-august-2023

 

6月以降の内外主要機関による今年のGDP成長率着地見込みの平均値は▲0.35%ですが、

 

もしGDPナウキャストやPMIが示唆する通りに第3四半期前期比▲0.4%と沈んでしまった場合は、この通年▲0.35%を達成するためには、第4四半期に前期比+0.3%まで盛り返す必要があります(かなり難しそう)。

 

なお、年後半ゼロ成長が続いた場合には、通年▲0.24%の着地となります。