日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20230724 好対照のドイツ景気先行指数2件(PMI、WAI)

 

 

https://www.pmi.spglobal.com/Public/Home/PressRelease/c23ef113fdfb4d149593c3b3d2840fe9

 

7月のドイツ総合PMIは48.3と、6月の50.6から低下し、予想の50.3を大きく下回りました。

上図の通り製造業(青)、サービス業(黒)ともに低下しているのですが、特に製造業の悪化継続度合いと水準の低さはかなり悲惨です。製造業主導の景気低迷を、サービス業がカバーしきれなくなりつつあるという構図です。

ドイツの航空旅客(青)が回復しているのに対し、航空貨物(赤)が冴えないという状況も最近定着しています。

 

第2四半期(4-6月期)のドイツGDPは前期比小幅プラスを確保した(ドイツ連銀)とされていますが、第3四半期は最悪のスタートとなっている(現時点では前期比マイナスへの再転落を示唆している)模様です。

製造業受注残(黒)はまだ高いのですか、製造業受注(青)の軟調に未だ底打ちの兆しが見られず、7月に受注残がかなり食いつぶされた模様です。

 

今年のドイツは通年で▲0.35%程度のマイナス成長が予想されていますが。。。

第3四半期が再び前期比マイナスに落ち込むようだと、更に深い通年マイナスで着地する可能性が高まります。

一方、ドイツ連銀の週次経済活動指数(WAI)は引き続き堅調で、四半期GDP前期比+1.2%のモメンタムを維持しています。

 

こうなってくると、明日ドイツ時間午前10時発表のifo景況指数に俄然注目が集まります。市場が予想する小幅低下では済まないかも知れません。

 

今週木曜日のECB理事会では0.25%の追加利上げが確実視されていますが、一時ほぼ確信されていたその次の0.25%追加利上げ(中銀預金金利4%/REFI金利4.5%)はもはや危うくなりつつあります

www.chathamfinancial.com

 

 

<ご参考>

note.com