ドイツの潜在成長率は、コロナ後、年+0.8%程度に低下しつつあります。
主因は日本と同様に労働投入のマイナス転換で、四半期ベースのGDP成長率も日本と同様に前期比マイナスが出やすくなっています。
実際、昨年第4四半期と今年第1四半期は二期連続でマイナス、直近12四半期中5回のマイナスは日本と同じです。
7月28日朝発表予定のドイツ第2四半期実質GDPは、ドイツ連銀が直近月報で「小さなプラスになった可能性が高い」と言っていることもあり、市場予想も前期比+0.1~0.3%となっています。
★しかし、昨夕ドイツ経済省から発表されたGDPナウキャストを見ると
第2四半期:前期比▲0.4%
第3四半期:前期比▲0.9%
と悲惨な内容になっています。
実際、ドイツの2大景気先行指数(PMI、ifo)も「そうなってもおかしくない」と思わせるくらい弱い内容となっています。
<最近のドイツ景気先行指標関連>
もし本当に今後2四半期が前期比▲0.4%/▲0.9%となれば、最後の第4四半期に前期比フラットまで持ち直したとしても、通年▲1.3%のマイナス成長という着地になります。
内外主要機関の予測平均は今年通年▲0.35%成長で、これは四半期ベースで前期比+0.12%があと3回続くことを前提としています。
今回の経済省GDPナウキャストはその軌道が大きく下振れする可能性を示唆しています。
<ドイツ経済全体感>