日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20230926 ドイツ銀行協会秋季経済予測

Aufzeichnung: Konjunkturausblick der privaten Banken

 

本日ドイツ銀行協会が経済予測をアップデートしました(上図左)のでそのエッセンスを以下ご紹介します。

  • このドイツ銀行協会の経済予測は半年毎に実施され、経済・金融政策委員会のメンバーである民間銀行のチーフエコノミスト15人の分析をベースとするもの。
  • タイトルは「ドイツ経済は弱い局面」。
  • 世界経済の低迷が続いていることもあり、ドイツ経済が今後数ヶ月で回復軌道に乗る可能性は低く今年下半期のドイツの実質GDPは若干のマイナスを予想
  • その結果、今年通年のGDPの着地は▲0.5%となる(筆者注:9月に入ってから経済予測を発表した内外10機関の単純平均値は▲0.45%~上表緑色部分ご参照)。
  • 景気が徐々に勢いを取り戻すのは来年になってからで、堅調な労働市場とそれに支えられた個人消費がその主役となる。
  • 但し、来年の通年でのGDP着地は+0.3%と非常に低いまま
  • 利上げが機能しているのは事実だが、まだ現時点でも高インフレによって個人家計の購買力はまだ強く抑制されている。この解消はゆっくりとしか進まない。
  • 来年は3%のインフレを予想しているが、これではまだまだ高すぎる。
  • ECBは必要準備預金への利払いを停止(超過預金には引き続き中銀預金金利適用)したが、これは銀行預金に対する課税のようなもので、このせいで預金者に高い金利を提供できなくなっている。利上げによるインフレ抑止効果もその分削がれている。
  • 当該利払い停止により、今後1年間で欧州の銀行の金利収入は66億ユーロ減少する見込み(うちドイツ分は18億ユーロ)。

 

ユーロ圏はGDP今年+0.5%/来年+0.6%、インフレ+5.7%/+3.0%(コア+5.1%/+2.9%)

 

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