日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20220804 BOE金融政策報告クイックチェック

BREXIT後、UKは欧州の一員でなくなり、ユーロ圏経済への影響も貿易減少で低下しているので、ドイツメインの私としては、正直あまりまじめに見る気にならないのですが、2,5,8,11月のBOE理事会と同時に出てくるMonetary Policy Report くらいは(3ヵ月毎に)チロ見しておく価値があります。

https://www.bankofengland.co.uk/monetary-policy/upcoming-mpc-dates

 

今日出たのはこちらです。

https://www.bankofengland.co.uk/monetary-policy-report/2022/august-2022

 

インフレレポート時代の昔から変わらず、最低限見るべきは1)GDP と2)CPI のファンチャート(市場が織り込む利上げ軌道をベースとする予測)です。

 

1)GDP 来年後半からマイナス成長に突っ込むという予想になっている


2)CPI 今後まだまだ上がり続け、2024年以降はすごく下がる

 

【予測の前提条件】7/26までの15営業日の市場価格平均に基づく年平均値  

 

これらを虚心坦懐に見ますと、

UKではインフレがまだまだすさまじく上がるので

FEDECB以上にBOEには大幅利上げの圧力がかかり続けるが、

深めのリセッション長期化のリスクが非常に高く、

GBP金利カーブはきついインバート状態が続きそう

ということかと思います。

 

BOEは本日+50bp(1.75%に)利上げしたわけですが、
次回9/15は、+25bpが7割/+50bpが3割、ピークまではあと1%くらい利上げ、という市場織込みになっているようです。

 

【ご参考】日本語Bloombergによる本日のBOE/50bp利上げ報道振り

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-08-04/RG37Y8DWLU6C01?srnd=cojp-v2