これ以上の中東情勢悪化を回避しようという最近の各種外交努力(ショルツ首相のイスラエル訪問など)や反ユダヤ主義の高まりに対する対応についてのドイツメディアの報道ぶりは以下の通りです。
- 緊急を要する人道危機への対応がロケットの動きに比べてあまりにも鈍すぎる。残念ながら、外交に時間がかかりすぎている。
- エジプトが難民とテロリストの流入を恐れて、イスラエルがハマスの武器入手を恐れて国境を開けようとしないのは理解できるが、その結果としてより大きな苦しみがパレスチナ人を襲っている。
- ショルツ首相のイスラエルとエジプト訪問は正しい。ドイツは単なる慰めの言葉以上のものを行動で示す必要がある。
- 首相はイスラエルへの軍事支援で特にデリケートな決断を迫られる。ウクライナ支援の負担を抱えながら、どの武器をどれだけ供給できるのか、 さらにはドイツ連邦軍の投入是非を決断しなければならない。
- 米国は近年、イスラエルとアラブ世界の間の仲介者として大きな成功を収めていたが、今回のハマスの攻撃により、アメリカの中東政策も崩壊した。
- 現時点では和平や停戦は全く視野に入っていない。過去数日間に私たちが経験したことは始まりにすぎず、昔の状態に逆戻りした状況が長期化する。
- ガザの病院爆発について、イスラエルなどが示した反証は証明のしようがなく、アラブ諸国の指導者たちもこのことを十分承知の上でイスラエルを非難している。もはや真実などどうでもよいという展開になっている。
- 近年イスラエルとの和平を模索してきたアラブの指導者たちでさえ、長期にわたって国民に染みついているイスラエルへの憎悪を克服することはできない。
- 今回の戦争は、次の世代のイスラエル人とパレスチナ人にまた新たな苦しみと憎悪の種を蒔いている。
- 情報の洪水による習慣化効果も心配。多数の戦争や殺人事件が毎日ニュースになると、何とかしようという危機感はすぐに鈍くなってしまう。
- 暴力は平和をもたらさないという古い洞察が再び思い出されるまでに、兵士やテロリスト以外の一般市民の多数の命が失われてしまう。
- ベルリンのシナゴーグへの放火未遂事件は、国中に恐怖を引き起こした。仮にそれが最高の人権的理想に基づいていたとしても絶対に許されない。
- このような犯罪は我が国の国家権力で断固として取り締まる必要がある。
- 反ユダヤ主義の撲滅は容易でなく、継続的・長期的課題である。
- テロリストであるハマスへの連帯表明に対しても断固とした行動をとらなければならない。刑法と移民法を最大限活用すべき。
- 反ユダヤ論者にドイツへの帰化を許すべきでない。
- 責任あるドイツ人(になりたい者を含む)は、我が国の歴史について無知であることは許されない。
- ユダヤ人の同胞を守るために、私たちドイツ人ひとりひとりが日常生活の中で何ができるかを自問しなければならない。
- ドイツ国内でユダヤ人やイスラエルに対する憎悪を公言する人々がこれほどまでに多いことは、移民統合政策の失敗を明確に示している。
<中東の軍事バランス>
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