日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20241012 週末のBloombergより~株対比での債券の割安感など

 https://www.cmegroup.com/markets/interest-rates/cme-fedwatch-tool.html

 

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◆CPIが気持ち強めで金利上昇。ドットプロットに示されていた年内あと計▲50bpも微妙な情勢(市場織込は11/7, 12/18各▲22bpまで後退)。ターミナル金利は3.4%あたりまで上昇。
◆但し、インフレが再加速しているというわけではなく、中立金利に戻していくのが妥当な局面と思われるので、中立金利をよほど高く見ないと据え置きということにはならない。
◆10年物金利は4.1%まで上昇。株価との対比でもそろそろ相応に魅力的に見えるが、「金利はここから低下だ」という盛り上がりに冷水を浴びせられて多くの投資家が自信を失いつつあり、上昇がここで止まる保証もない。
◆ずっと前から分かっていること(新たな悪材料ではない)ではあるが、ハリスでもトランプでも財政赤字は大きく拡大し、財務省はより期間の長い国債をたくさん発行せざるを得なくなる、ということが意識されている。
◆但し、米国債の実質金利はプラス1.6〜2%と非常に高く、投資対象としての魅力は非常に高い。ショートで攻めてはいけない。
金利市場の不安がやや高まってはいるが、インフレも失業率も低く、もし雇用が悪化しても十分な利下げ余地が残っているという意味で、FEDは何も困っていない。
◆データ次第の環境下で今後ますます消費に注目が集まりそう。株高や住宅価格上昇(長期固定低金利住宅ローンでファイナンス)で潤っている人がいる一方で、生活費と家賃の上昇でスクイーズされている低所得層もたくさんいる。後者が消費者センチメントを押し下げている。
◆来週は木曜日のECB(▲25bpがほぼ確実)と米小売に注目。
◆(本動画の内容ではないが)独ヘッセン州立銀行は米国でもユーロ圏でもインフレは2%超が定着すると見ておりCPI/ターミナル金利/10年国債金利は米国:2.5%/3.4%/4.2%、ユーロ圏:2.3%/2.5%/3.0%を予想。

 

 

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◆サンフランシスコはコロナ前までは企業とヒトを惹きつけていたが、その後「Urban Doom Loop」(不動産価格下落⇒税収減/経済低迷⇒公共サービス低下/犯罪増⇒不動産価格下落⇒...)の悪循環に陥っている。
◆コロナ以降、150社以上の企業がテキサス州などに移転し、雇用も失われてしまった。
◆街のあちこちにテント住まいのホームレスが溢れている。
◆いったんこのような悪循環が回り始めると、明確な処方箋がなく、止めるのは非常に難しい。警察増強や厳罰化は貧しく、自暴自棄な犯罪者には認識すらされない。
◆警察の権威が失われ、市民から「リスペクト」されなくなると、そもそもなり手がいなくなる。こうなるともはや給与や処遇ではどうしようもなくなる。
◆企業やヒトを惹きつけているかどうかについては、建築着工許可件数が最も良い先行指標となる。
ポピュリズムは、政策で経済成長(人々が広く満足する)が実現できなくなった時に台頭する。移民、格差拡大、地政学イベントなどに対する人々の怒りを利用して、実際に事態が好転する保証は全くないのに「現状を打破しよう」と訴える。
◆有効な経済政策がないので台頭するポピュリズムの政策は、例外なく経済にダメージを与える(スタグフレーション財政破綻、通貨暴落など)。
◆宇宙開発では高価で非効率な政府プロジェクト(NASA)に加えて、SpaceXボーイングなどの民間企業が参入し、競争が激化している。
◆宇宙飛行士一人当たりのコストはボーイングで90百万ドル、SpaceXで55百万ドル。SpaceXは、ロケット爆発などの失敗を恐れず繰り返すことよって素早く学び、コストを下げている。
◆昔は航空技術を学んだトップタレントが自然とボーイングに集まっていたが、最近は同社の経営上の苦境の影響もあり、人材確保に苦慮している。
ボーイング社の経営にとって、宇宙開発は財務的収益をもたらさないが(航空、防衛事業の方がはるかに重要)、プレステージ上非常に重要で、技術的にも幾らかは他の2事業と相互補完的部分もある。

●止まらぬ10年金利上昇

 

●S&P500は金利上昇でも高値更新継続

 

●ドルも重要なサポートレベルから反発

 

●株のチャートは強いが、センチメントはやや強欲過ぎか。

edition.cnn.com

 

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