日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20230130 ドイツ第4四半期GDP前期比▲0.2%

今朝がたドイツ連邦統計局から掲題のような発表があり、弱目に見えますが、第3四半期が0.1%上方修正されているので、均せば事前予想の「ほぼフラット」と整合的内容でした。

 

とはいえ、Q3のプラス+0.5%からQ4のマイナス0.2%への落差は、モメンタムを相当失ってしまったことを意味しています。

今年第1四半期は結構厳しめのマイナス成長に陥る可能性があり(市場予想は▲0.5%程度)、3月に向けて成長モメンタムをしっかり見張っておく必要があります。

 

当ブログで定点観測している以下二つのナウキャストはその成長モメンタムが比較的堅調そうであることを示しています。

 

①ドイツ経済省が毎月下旬に発表(下図は1/26更新)しているGDPナウキャストは、直近のモメンタム悪化を示唆していますが、Q1の予測値(赤線)は前期比プラス0.4%とまだ高水準にとどまっています。

 

②先ほど更新されたドイツ連銀週次経済活動指数(WAI)では、四半期GDPモメンタムは前期比プラス0.3%ペースと結構しっかりしたものになっていました。

経済省ナウキャストのプラス0.4%と併せて考えると、Q1の経済成長モメンタムは少なくとも現時点ではそんなに悪くなさそうです。
https://www.bundesbank.de/de/statistiken/konjunktur-und-preise/woechentlicher-aktivitaetsindex

 

なお、実質GDPの水準実績としてはこのような見え方となっており。。。。 

https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/01/PD23_037_811.html

 

先日発表されたドイツ政府公式予測と概ね整合的な動きになっています。

 

最近また寒い日が続いているので、暖房用ガスの消費量が増えているのですが、1月をほぼ終えた時点で実際のガス備蓄(紫太線)がほぼベストシナリオ(上点線)水準を維持できているので、ガス不足が景気の逆風として再浮上する可能性は引き続き低いと思います。