日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20230317 ドイツ企業倒産、そろそろ増加を警戒

 

先ほどドイツ連邦統計局から、企業倒産件数(青線:法人+個人事業者の合計)の発表があり、

 2022年通年での企業倒産件数は、前年比+4.3%(特に建設、商業で増加)
        個人破産件数は、前年比▲16.6% とのことでした。

 

月次推移は下図の通り概ね低位横ばいではあるものの、先行指標(赤線)が2月にやや増えていることがちょっと気になります。

https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/03/PD23_109_52411.html

(青:公式統計~昨年12月まで、赤:受付ベースの先行指標~今年2月まで)

 

 

企業(青線)と個人(茶色線)の内訳を確認したところ、企業倒産(青線、左軸)は非常に低水準ではありながらも、昨年を通じてじりじり上昇してきており、上記先行指標の2月の上昇と併せてやや警戒が必要かなと感じている次第です。

 

【注】2020年と2021年には以下の特例適用期間があったため、
   大幅減/反動増のひずみが出ています。

  1. 2020年3月初旬~2021年5月:コロナのため、債務超過企業の倒産申告義務を全面的または部分的に停止。
  2. 2021年7月~2022年1月末:大雨・洪水の影響により債務超過や過剰債務が発生した場合の債務超過申告義務を停止。