日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20230317 ドイツ経済省月次経済報告


昨日ドイツ経済省から出た月次経済報告をざっとチェックしました。以下そのポイントを整理しておきます(特段新規悪材料なく、イメージ通りです)。

www.bmwk.de

 

  • 昨年第4四半期のGDPは前期比▲0.4%と急速に縮小した(速報値から0.2%ポイントの下方修正)。
  • ①高インフレによる購買力低下と消費抑制、②金利上昇による設備投資・建設投減少、③まだ残っている供給ボトルネック(特に化学)がその主因。
  • 今年第1四半期のGDPが前期比マイナスとなり「テクニカルリセッション」となる可能性は否定しきれないが、各種指標は結構好転しており、景気後退に陥ったとしても短期かつ浅いものとなる可能性が高い。
  • 世界経済はまだ弱含みで、ドイツの輸出・輸入とも弱い。
  • しかし、高水準の受注残と供給ボトルネックの減少を受けて、ビジネスセンチメントは改善方向。仮に景気後退があっても浅くて済みそうな根拠に。
  • 消費はインフレとEC補助金圧縮で低迷。しかし、消費者マインドは回復しており、(雇用/所得が強く、インフレも低下に向かうので)今後は安定しそう。
  • インフレは2月も+8.7%とまだまだ高水準。食品がエネルギーを抜いて最大の押し上げ役に。但し、企業の値上げ意欲は減退気味。
  • 年末にかけて経済急減速も、雇用は安定/失業増えず。人手(特に熟練労働者)不足で企業は積極採用継続。

 

<経済データ総括表>