先ほどドイツ経済省の経済月報が発表されました。
前月(雇用、小売、物価)~前々月(生産、受注、貿易)の主要統計がひと通り出そろう月半ばのタイミングですぐ出てくるので、大変便利です(ドイツ連銀月報の経済分析はもう少し後から出ます)。
ポイントは以下の通りです。
- 足ともの経済指標は、2023年第1四半期ドイツ経済の堅調さを示唆。サプライチェーン障害の更なる緩和、エネルギー価格の大幅下落、温暖な天候がその背景。
- 第1四半期のGDPは前期比わずかながらもプラスとなる可能性が高く、テクニカルリセッションは回避できる見込み(Q4は▲0.4%だった)。
- 5賢人、4大研とも今年通年のドイツ経済GDP成長率+0.3%とプラスの予想。
- 製造業の生産と受注は1月と2月に大幅増加。物資不足は緩和し、ビジネスセンチメントは上向き。
- 小売売上高 (除く自動車) は、高インフレに抑圧されて昨年12月以来低調継続。但し消費者センチメントは改善しつつある。
- インフレ率は3月に+7.4 %まで低下したが、ひとえにベース効果(比較対象である前年同月の水準が高いこと)のおかげ。高水準の食品・エネルギー価格が引き続き消費を圧迫。
- 雇用は概ね堅調継続。
<主要データ一覧>
<内外主要機関ドイツ経済予測一覧>~政府経済予測は1月時点なのでやや古い