ドイツ大手州立銀行のひとつであるヘッセン・チューリンゲン州立銀行(通称Helaba/ヘラバ)が「Finanzplatz Frankfurt」というシリーズで「金融センター」としてのフランクフルトをいろいろな角度から分析してくれています。
8月29日にリリースされた最新号のエッセンスは以下の通りです。
- 金融センターフランクフルトにおいて外資系銀行がますます重要な役割を果たすようになってきている。
- フランクフルトに拠点を置く全金融機関の4分の3が外資系銀行。
- 2022年末時点でドイツ国内に拠点を置く外資系銀行200行のうち111 行がフランクフルトに拠点を置いている。現法:32、支店:60、駐在員事務所:19。
- 総資産規模が大きい順に見ると、JPモルガン、GS、ING、モルスタ、UBS、シティと大手米銀のプレゼンスが特に大きい。
- JPモルガンは昨年初め、BREXITの影響から欧州統括機能をフランクフルトにまとめた。現在総勢700人。
- BREXITでロンドンからフランクフルトにシフトしたバンカーの数は推計3500人。
- ドイツは多くの銀行によって魅力的なマーケットであり、欧州統括機能を置くにも自然なチョイス。バンカー数は今後さらに増える可能性が高い。
- どの程度増加するかは、欧州中央銀行が銀行に課す要件次第(たとえばEUで銀行業を行うためにはどの部門や機能をEU内に維持する必要があるかなど)。
- フランクフルトの魅力は、金融センターとしての国際的評判、ドイツ証券取引所や欧州中央銀行と近いこと。
- フランクフルトの銀行が増えるほど、そのコミュニティの価値が増大し、より多くの銀行を惹きつけることになりそう。
- フランクフルト市は金融センターとしての魅力をさらに高めるため、国際マネーロンダリング対策当局AMLAをフランクフルトに誘致しようとしている。
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