日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20230924 いよいよ週休3日制獲得に動き始めたIGメタル

図: これは、IG Metall が 2023 年の鉄鋼関税ラウンドで要求しているものです

https://www.igmetall.de/tarif/tarifrunden/eisen-und-stahl/forderung-stahltarifrunde-2023

 

北西・東部地区(ベルリン、NRW州など対象8万人)のIGメタルはいよいよ週休3日制の獲得に向けて動き始めました。来年以降、製造業全体に同様の動きが広がる可能性が高いので、当労使交渉(11月中旬交渉開始/現行協定期限11月末)の行方は注視しておく価値があります

今回のIGメタルの要求・主張は以下の通りです。

  • 賃上げとしては、期間1年+8.5%を要求。
  • インフレで労働者の生活が苦しくなる一方で、鉄鋼業界の売上は急増しており(下図)、従業員はその分配にあずかる正当な権利がある。
  • 人件費は売上比9%でしかないので、賃金を8.5%引き上げても、それが売上比9.765%になるだけ。
  • 経営側は値上げ+コスト低下で大いに潤っている。これぐらいの分配は十分可能。
  • 労働時間は週35時間から32時間に短縮し、その32時間を極力4日に寄せる(週休3日制)給与は時間短縮に関係なくそのまま据え置く
    (筆者注:時給は18.7%切り上がるイメージ)
  • グリーンスチールへの移行で職が減る可能性が高い中、雇用を守るために時間短縮でワークシェアリングを進める必要がある。

 

 

<昨年から今年にかけての賃金交渉/妥結結果一覧>

 

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