ドイツ連銀HPの不動産価格データが更新されたのでチェックしておきます(説明は筆者分析)。
①住宅用不動産価格~2023年は前年比▲4.6%/2004年比+127%(この間CPIは、各+5.9%/+46%)。
低金利と住宅不足を背景に住宅価格は上昇を続けてきたが、高価格(環境対策も影響)+利上げ後の住宅ローン金利負担増大(下添④)で住宅購入者減少⇒住宅価格小反落。
購入を断念した人々が賃貸に流れたため、新規契約家賃は昨年5~7%と強い上昇となった。
まだ15~20%程度過大評価となっている可能性高いが、大量の移民流入を背景とする強い住宅需要と人手・建設資材不足による供給不足を考えるとフェアな水準(バブル崩壊的な暴落は非常に想定しづらい)。
②商業用不動産価格~2023年は前年比▲6.7%/ピークの2019年比▲21.4%/2004年比+59.3%。コロナ以降、オフィス、小売店舗を中心に大幅下落。
③建設コスト~最近落ち着いてきたが、水準はコロナ前から約4割(38%)切り上がっている。
④住宅ローン金利(全期間加重平均、手数料込み)~利上げによる急上昇(4%超)で、ローンによる住宅購入が突然難しくなった。
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