先週末、ドイツ連銀から直近データが発表されましたのでご紹介します。
●ドイツには複数の住宅価格データ(四半期ベース)が存在するものの、いずれも2010年から2倍くらいに上昇し、(大都市ほど上昇幅大)概ねピーク時から5%~1割程度下落している。
●ドイツ連銀の分析によると、ドイツ住宅価格はファンダメンタルズ対比で引き続き15~20%過大評価(赤:ローン返済額/収入比率、青:住宅価格/収入比率、緑:住宅価格/賃料比率とも結構高水準)。但し、ドイツ連銀はここ数年ずっとこういい続けている。
●アパートの新規契約家賃は、購入から賃貸へのシフト需要を背景に、既存契約分(緑点線)を大きく上回る上昇継続。最近は上昇がむしろ加速気味。
●住宅購入用銀行融資は、ECBの大幅利上げを背景として、特に個人(家計)向けが急減速。
●住宅価格インデックス(約10年前の2013年初=100とした場合の水準感)の国際比較
~ドイツは10年で倍になった後1割程度反落中。
●欧州全体としてみると、住宅価格は意外と根持ち(EU前年同期比▲1.0%/EA同▲2.1% vs ドイツは同▲10.2%)している。
●最近の下落がきついドイツ(とルクセンブルク)は2010年以降の上昇が比較的大きかった。
https://ec.europa.eu/eurostat/web/products-eurostat-news/w/ddn-20240110-2
★ドイツの住宅価格はこれまで実質ベース(インフレ差し引き後)で最も大きく上昇してきており。。。。
家賃との対比でもかなり割高になっていたので、その分最近の下落も他国比きつくなっているものと思われます。
<日独経済日記>