日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20240313 ドイツの気になるデータ5選(GDPナウキャスト、CPIなど)

①ドイツ連銀週次経済活動指数(WAI)~足元の実質GDPモメンタム(3m/3m)は▲0.3%まで急低下。ちなみに、ドイツ経済省の2024/Q1のGDPナウキャストは前期比+0.1%。ifoCASTは同▲0.52%。ドイツ銀行の予想は同▲0.2%、総合PMIはかなりの大幅マイナス示唆となっている。2024/Q1GDP速報は4/30発表予定。

https://www.bundesbank.de/de/statistiken/konjunktur-und-preise/woechentlicher-aktivitaetsindex

 

②インフレ2月確報~2020年平均(ほぼコロナ前の水準と考えてよい)と比べると、CPI全体としては3年2か月累計の上昇率+18.1%ながらも、食品(CPI内のウェート約12%)は+32.7%、エネルギー(同11%)は+48.3%と水準が大幅に切り上がっている

https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2024/03/PD24_094_611.html


なお、ドイツのHICPはベーシス効果(昨年の発射台が高い)のお陰で、当面(4月分まで)は前年同月比が下がって見えやすいものの、前月比が平均+0.15%くらいで安定してくれない限り安心はできない。

 

③鉱工業生産(1月)~1月までの実績も不振ながら、ifo生産期待(下の図)も冴えないので、当面製造業のアウトプットは弱いままと覚悟しておくべき。

https://www.bundesbank.de/de/statistiken/konjunktur-und-preise/produktion

 

④製造業受注(1月)~12月に航空機の大口受注で一瞬跳ね上がったものの、今月はその分丸々減少し、全体としての基調の弱さを再確認

但し、コロナ後に分厚く積み上がった受注残はまだ月商の7か月分もあるので、生産の心強い下支え役となっている。

https://www.bundesbank.de/de/statistiken/konjunktur-und-preise/auftragseingang-und-bestand

 

⑤卸売物価(2月)~前月比▲0.1%/前年同月比▲3.0%。エネルギー価格(青)主導の下落ながらも全体としても弱く、ドイツ経済の低迷を素直に反映したディスインフレ圧力と言えそう。

https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2024/03/PD24_099_61281.html


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