日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20240319 ロシア大統領選結果についてのドイツメディアの報道ぶり

ロシア大統領選挙でプーチン氏が87%余りの得票率で圧勝したことについてのドイツメディアの報道ぶりは以下の通りです。

  • ドイツ外務省のXへの投稿は「偽の選挙であり、誰も結果に驚きはしない。プーチン大統領の統治は権威主義的で、検閲と抑圧、暴力に頼っている」というもの。
  • これほど綿密に演出された選挙は他に例がない
  • 見かけだけ選挙の形式にしたプーチン独裁政権プロパガンダイベントでは、他に3人が出場を認められていたが、全てプーチンの言う通りの演技を成し遂げた。
  • プーチンは、ずっと前からすべてのメディアを支配し、対立候補の立候補を阻止し、孤立した抗議者を閉じ込めてきた。
  • 治安当局や国有企業が投票者をコントロールし、プーチンへの投票を強制した。
  • あらかじめ記入済みの投票用紙が投票箱に大量に詰め込まれていたとも言われている。
  • 海外に亡命したある露政治学者は「ロシアの主権者は国家元首」と表現しているが、まさにその通りとなっている。
  • そんな中でも、反プーチン派は日曜日の午後に一斉に投票所を訪れ、抗議メッセージを記した無効な投票用紙を持ち込むなど非常に勇敢な抗議活動を断行した。
  • 選挙を深刻に混乱させるには人数が少なすぎたかもしれないが、それを隠蔽できなくするには十分大きな活動になった。
  • 実際には窮地に陥っているプーチン大統領にとって、記録的に高い投票率と得票率を示すことは、こういった抵抗を抑え込むために是非とも必要だった。
  • ロシア国民の6割が「訓練された無関心層」であり、プーチンに賛成もしないが、特に反対もしない。高い投票率と支持率はこの層が支えている。
  • とんだ茶番劇とは言え、プーチンこれまで以上にロシアを強く掌握していることは間違いない。
  • だからこそ、ロシアの外からの彼に対する抵抗を拡大すること、特にウクライナをしっかり支援することがますます重要になっている。
  • 欧州の運命はウクライナ防衛戦で決まる。そこでプーチン失敗させることは、ロシアにとっても最善のこととなるはず。
  • (英エコノミスト誌)今回の選挙で注目に値するのは抗議行動だけ。

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