日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20240318 ドイツの気になるデータ5選(企業倒産、住宅関連など)

①企業倒産件数~2023年通年で前年比+22.1%と大きめの増加かつ先行指標も上昇傾向(下図赤線)ながら、コロナ前(2019年)比では▲5%とまだまだ低水準。

https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2024/03/PD24_103_52411.html

超長期チャートで見てもこのような感じなので、現在の不景気が企業の倒産やそれによる大量失業を生むようなものではない(高い名目成長~失業や倒産は起こりにくい~がインフレで食われて実質マイナスになっているだけである)ことが判る。

 

②住宅着工許可件数(1月)~1月単月ではわずか16800件と絶不調。資材価格/人件費高騰に伴う割高な住宅価格、高金利による住宅ローンへのブレーキ、環境対応を中心とする煩雑な許認可手続きなどがその背景。これらの逆風は当面解消する見込みなく、政府目標年40万戸の住宅供給実現は夢のまた夢。

https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2024/03/PD24_105_3111.html

 

③建築資材価格~エネルギー危機前の2021年に比べて、2023年は全体で3割、エネルギー除きで2割上昇。2022年比での上昇率が大きいのは、セメント(+32.3%)、石灰(+31.4%)、生コンクリート(+24.9%)、セラミック製瓦(+24.2%)、建築用砂(+21.9%)など。一方、去年値下がりしたのは、原油/エネルギー関連、木材類。

https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2024/03/PD24_N012_61.html

 

④住宅価格~概ねピークから1割程度下がっている(上段)が、所得や家賃対比での割高感は否めない(下段)。

https://www.bundesbank.de/resource/blob/622520/8998ca5a6556a293acefca3d44d0fea2/mL/german-residential-property-market-data.pdf

 

⑤インフルエンザ・コロナ流行度合い~現在の患者総数は550万人、新規感染率は週あたり人口の6.6%(うちコロナは0.1%以下)。相応に流行はしているが、ここ数年比ではややマシといった感じ。

https://influenza.rki.de/Wochenberichte/2023_2024/2024-10.pdf

 

<余談>~今週は堂安律、田中碧、内野貴史が見事なゴールを決めています。

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