直近4つ(赤網掛け)の世論調査結果を平均すると、
CDU/CSU:24.4%、Green:18.3%、SPD:20.4%
と、ついにSPDがGreenを支持率で逆転しました。
これはすなわち、ドイツ後継首相レースにおいてもショルツ(SPD)がベアボック(Green)を逆転して、ラシェット(CDU)の対抗馬(2番手)になったことを意味します。
Wahlumfragen zur Bundestagswahl 2021 – Sonntagsfrage (Wahlumfrage, Umfragen) (wahlrecht.de)
最近の世論調査からは以下の二つの大きな流れが読み取れます:
- SPDがGreenを上回って第2党になる(信号機連立樹立の場合にSPD主導/首相輩出となる)可能性が高まっている
- CDU/CSU+Green(黒緑)だけでは過半数に届かず、FDP(党首:リントナー)を加えたジャマイカ連立政権樹立の可能性が高まっている(黒緑でもジャマイカでもCDU/CSU主導なので、首相はラシェット)
SPDとしては、再び第1党になりそうなCDU/CSUとの連立には消極的なのですが、もし「信号機」連立(SPD+Green+FDP)で過半数が確保できるようであれば(確率15%)その実現を目指し、そうでなければ野に下って党勢立て直しを図りたい模様です。
これらを総合的に判断し、
- ジャマイカ(25⇒45%)をメインシナリオ
- 黒緑(60⇒40%)を僅差のサブシナリオ
- 信号機(15%で据え置きながら、内訳はショルツ首相10%、ベアボック首相5%)
のリスクシナリオ、に変更させて頂きます
【主要4党政策マトリクス】
なお、UKブックメーカーのオッズは、下図の通り
- ラシェット :67.11%
- ショルツ :17.54%
- ベアボック : 8.33%
- ゼーダー : 8.00%
- メルツ : 0.67%
Next German Chancellor | Politics odds | Smarkets betting exchange
となっていますが、ラシェットからよほど個人的な問題が出てこない限り、身内のゼーダーやメルツに取って代わられることはないと思われますので、私としてはラシェットにゼーダーとメルツの分を加えて解釈しています。