日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20210819 今日からラシェットのライバルはベアボックではなくショルツになりました

直近4つ(赤網掛け)の世論調査結果を平均すると、
CDU/CSU:24.4%、Green:18.3%、SPD:20.4%
と、ついにSPDがGreenを支持率で逆転しました。

これはすなわち、ドイツ後継首相レースにおいてもショルツ(SPD)がベアボック(Green)を逆転して、ラシェット(CDU)の対抗馬(2番手)になったことを意味します。

f:id:dateno:20210820015236p:plain

Wahlumfragen zur Bundestagswahl 2021 – Sonntagsfrage (Wahlumfrage, Umfragen) (wahlrecht.de)

 

最近の世論調査からは以下の二つの大きな流れが読み取れます:

  1. SPDがGreenを上回って第2党になる(信号機連立樹立の場合にSPD主導/首相輩出となる)可能性が高まっている
  2. CDU/CSU+Green(黒緑)だけでは過半数に届かず、FDP(党首:リントナー)を加えたジャマイカ連立政権樹立の可能性が高まっている(黒緑でもジャマイカでもCDU/CSU主導なので、首相はラシェット)

 

SPDとしては、再び第1党になりそうなCDU/CSUとの連立には消極的なのですが、もし「信号機」連立(SPD+Green+FDP)で過半数が確保できるようであれば(確率15%)その実現を目指し、そうでなければ野に下って党勢立て直しを図りたい模様です。

 

これらを総合的に判断し、

  1. ジャマイカ(25⇒45%)をメインシナリオ
  2. 黒緑(60⇒40%)を僅差のサブシナリオ
  3. 信号機(15%で据え置きながら、内訳はショルツ首相10%、ベアボック首相5%)
    のリスクシナリオ、に変更させて頂きます

 

【主要4党政策マトリクス】

f:id:dateno:20210820020008p:plain

 

なお、UKブックメーカーのオッズは、下図の通り

  1. ラシェット :67.11%
  2. ショルツ  :17.54%
  3. ベアボック :  8.33%
  4. ゼーダー  :  8.00%
  5. メルツ   :  0.67%

f:id:dateno:20210820020333p:plain

Next German Chancellor | Politics odds | Smarkets betting exchange

となっていますが、ラシェットからよほど個人的な問題が出てこない限り、身内のゼーダーやメルツに取って代わられることはないと思われますので、私としてはラシェットにゼーダーとメルツの分を加えて解釈しています。