日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20210919 3回目のTV討論でもショルツが高評価

ドイツ次期首相候補3人(ショルツ、ラシェット、ベアボック)による3回目のTV討論会(20:15~21:45 @ProSieben、Sat.1、Kabeleins)が先ほど終了しました。

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TV-Triell: Dritter Schlagabtausch vor Bundestagswahl (msn.com)

 

突出した候補がいないこともあり、現時点でまだ有権者の25~40%が態度を決めかねていると言われる中で、今回の3者の戦略はそれぞれ以下のようなものでした。

ショルツ  :いつも通りそつなく冷静な対応 社会的公平、リスペクトを強調

ラシェット :前2回より冷静 強い経済と治安の重要さを強調 

ベアボック :いつもより攻撃的 大胆な気候変動対応と根本的政治刷新を強調

 

本TV討論会の視聴者に対して実施されたFORSAによる調査では、今回もショルツ優勢が確認されました。

 

     今日の討論で誰が勝ったと思うか

ショルツ      42%

ラシェット     27%

ベアボック     25%

不明          6%

 

ドイツ総選挙の投票日がいよいよ次の日曜日に迫ってきましたが、本討論会から私なりに感じ取ったインプリは以下の通りです:

 

  • ラシェットの追い上げ/逆転は難しそうで、現在のショルツ/SPDのリードが維持され、SPDが第1党で着地しそう
  • Greenは明らかにCDUよりSPDとの連立を選好しており、ジャマイカ(CDU/CSU+Green+FDP)の成立はかなり難しそう
  • 国民の多くが政治の刷新を求めており、SPDもそれを強く意識していることから、仮にSPDとCDU/CSU過半数が確保できたとしても、SPD主導での大連立継続の可能性は低そう