日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20220720 ドイツでは ①7/21のECB利上げ幅は最低でも+50bp、②南欧国債買い支え(フラグメンテーション対策)には反対 という声が主流

ドイツ連銀やドイツ政府アドバイザーを筆頭に、ドイツ国内ではECBが恐ろしくビハインド・ザ・カーブだと批判する声が高まっています。足元の焦点は以下の2点です:

 

① 足元8%超ものインフレ実績と2%を遥かに上回るインフレ期待を考えると、
    フラグメンテーションやガス不足/景気後退などのリスクが多少あっても、
   異常なマイナス金利くらいは直ちに解消するのが筋。

Global inflation tracker: see how your country compares on rising prices | Financial Times (ft.com)


南欧国債スプレッド水準は、自由市場が価格発見機能の結果として決めるもの。
   その適切さを評価できないECBが、市場を歪ませるべきではない。
    ECBが介入すれば、債券自警団(発行体がコスト増を防ぐために自ら行動を律する
    しくみ)も機能しなくなる。

Italy 10 Year vs Germany 10 Year Spread Bond Yield - Investing.com


Bloomberg端末がないと、ECBの利上げ軌道(の市場織り込み)は自力でイメージするしかないのですが、こちらのサイトの1mEURIBORフォワードを使うと以下のようにイメージできると思います。

 

 

ちなみに明日(7/21)のECB結果発表はドイツ時間14:15、記者会見14:45開始(両方ともいつもより遅め)となっています。日本との時差は7時間です。ECBの記者会見をWEBで見るならこちらが使えます。

https://www.ecb.europa.eu/press/pressconf/press_conference/html/index.en.html