今月のドイツ連銀月報の中に、ドイツ人の現金との付き合い方についての調査結果が出ていて、なかなか興味深かったので、そのエッセンスをご紹介します。恐らく日本で同じ調査をしても非常に似通った結果になるのではないかと思います。
- 日々の買い物での支払いは6割強が現金。3割強がクレジットカード/デビットカード。スマホやスマートウォッチを使う人は数%とごくわずか。
- 現金入手法の96%がATM。その他は銀行窓口に加えて、スーパーのレジなどでのキャッシュバック。
- 最寄のATMへのアクセス時間は平均9分。94%が不便を感じていない。
- 47%がスーパーなどの日々の買い物ついで、17%が通勤途上でATMに立ち寄り。現金引き出しのためだけにわざわざ出かける人は15%。
- 6割が手数料のかからないATMでのみ現金引き出し。時々払う人は2割。残り2割は諦めてほぼ常に手数料支払い。
- 現金選好の最大の理由は、匿名性重視。ドイツ人はとにかく個人情報にうるさい。いつ何をどこで買ったかなどについての記録が残ることを避けたい。
- 時々起こる端末障害(自分のカードだけうまく通らないことも含む)も嫌気されている(私も20回に1回くらいは何故かカードが通らないことがあります)。
- 現金の入手しやすさ具合(時間、距離、コスト)と現金選好の間に相関関係は認められない(現金が好きな人はATMが遠くても現金を使い続ける)。