https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/02/PD23_N010_12411.html
先ほどドイツ連邦統計局から昨年のウクライナ移民(大半は難民)についての統計が発表されましたので、そのエッセンスを整理しておきます。
●2022年ウクライナからドイツへの流入110万人、流出14万人で、ネット流入96万人。
●【トップの図】流入のピークは3~5月(3月43万人、4月20万人、5月12万人)。
最近は月3万人ペースまで低下。
●【2段目の図】流入の約1/3が18歳未満の子供(濃い色)で男女半々。
全体としては女性(赤系色)が63%を占める、
●昨年ウクライナ人が100万人近く急増したため、今やドイツの中の外国人勢力とし
ては、トルコ(133万人、全人口の1.6%)に次ぐ第2位(102万人、1.2%)に浮上。
●州別に見ると、ベルリン、ハンブルクでウクライナ人の割合がやや高い(各1.4%)。
●こちらは連邦雇用庁の別の統計(雇用統計)ですが、今年1月時点でのウクライナ人失業者は19万人、うち18万人が戦争勃発以降の増加分となっています。
●昨年6月からウクライナ難民を失業者にカウントし始めたため、失業率が0.5%ポイント上昇したように見えていますが、この大半がウクライナ難民カウント分で説明できるため、ドイツ人の失業者はあまり増えていないということになります。
●なお、下図左側黒線がドイツへのネット流入(移民+難民)を示していますが、昨年のピーク(150万人)は2015年にメルケル前首相が難民大量受け入れに踏み切った時のピーク(115万人)を大きく上回っています。
受入現場(地方自治体)では施設のキャパや資金が当然不足していますので、その対応について議論するため、本日連邦政府と州政府による難民サミットが開催されています。
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★ここまでの材料をまとめてドイツ経済分析をアップデートしました。
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