日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20230522 広島G7サミットについてのドイツメディアの総括ぶり

 

今回のG7についてドイツ主要メディアが総括っぽいコメントを出していますので、その主な内容をピックアップして以下ご紹介します。

  • 被爆地広島は、過去の核兵器使用の罪や悲惨さを思い出させる場所。その地にゼレンスキーを招いたことは、プーチンの核の脅しに対抗する上で、非常に象徴的かつ効果的だった。
  • ゼレンスキーがG7諸国だけでなく、インド、インドネシアといった南半球の代表達とも会談する場を提供できたことは日本外交の大きな成果。これでウクライナ戦争が世界的に超重要であることを全世界に明確に示すことができた。
  • 1945年以降の世界にとって、ウクライナ戦争は最大の脅威であり、全世界がその対応に取り組まなければならない。
  • G7については時代遅れという批判もあるが、インド、インドネシア、ブラジル、ウクライナといった国際政治上の重要プレーヤー達を別途招くことで、新たな付加価値を生み出せることが証明できた。
  • 対面で行ったサミットは、電話やビデオ会議ではできない成果をあげた。
  • G7として初めて、中国に対する共通の政策で合意できた。中国をいたずらに敵対視しないながらも、地政学上の懸念を明確に表明し、過度な中国依存の圧縮と、先端技術保護に合意した。
  • タカ的米国とそれに距離を置くフランスのちょうど中間あたりの着地となった。
  • 米国が首脳声明で「中国の経済的進歩および発展を妨げようとしない」という文言を受け入れたことは、米国の対中強硬姿勢軟化の可能性を示唆している。
  • 結果的にはゼレンスキーが事実上の主役となり、必要な限りの西側からの支援、切望し続けてきたF16戦闘機、インドなどとの貴重な対話の機会を獲得した。
  • 西側のウクライナ支援に揺るぎないことが再確認され、プーチンへの明確なメッセージとなった。
  • ロシアと中国はこれまでにないくらい強烈に反発しており、対立がエスカレートするリスクは高まった。
  • F16は西側で大量に入手可能だが、戦車と違って、パイロット教育に4〜6カ月かかるし、ロシア領を攻撃する可能性が残るので実際の供与はそう簡単ではない(かなり時間がかかるかも知れない)。
  • 米国はF16を自ら直接供与するというより、欧州が供給するなら止めない、というスタンス。欧州が自らの責任で決断しなければならない。
  • 戦闘機供与に反対の立場をとるドイツは、幸いF16を持っていないので、ショルツ首相はレオパルト戦車の時と違って苦悩する必要はなく、静観を許される。
  • G7からの帰国後、シュルツ首相にはドイツ国内問題が山積。財政制約対応、気候保護対策(特に石油・ガス暖房新設禁止法案問題)へのリーダーシップ発揮が求められる。

 

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