日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20230821 ドイツ連銀8月月報のエッセンス

https://www.bundesbank.de/de/aufgaben/themen/monatsbericht-deutsche-wirtschaft-weiter-in-schwaechephase-856150

 

先ほど発表されたドイツ連銀月報のドイツ経済分析部分のエッセンスは以下の通りです。

  • 2023年第3四半期の実質GDPは、おそらく再び前期比ほぼ横ばいにとどまる。
  • インフレ率のさらなる低下+安定した雇用/力強い賃金上昇⇒今後は個人消費が景気下支え役となる(但し、さほど力強いものにはならない)。
  • しかし、海外からの需要の弱さが引き続き鉱工業生産の重しとなっている(直近の製造業受注急増は大口受注によるもので長続きしない)。
  • サプライチェーン障害の減少や高水準の受注残があっても、生産計画や輸出見通しは引き続き弱い
  • また、金利上昇は建設および資本財の需要を抑圧している。
  • エネルギーショック+強い賃金の伸び⇒インフレ率は今後長期間にわたって2%を超える可能性が高い。
  • 利上げ後も不動産価格の下落はわずかで、住宅価格は引き続き2~3割過大評価。 

 

●ちなみに月報の構成要素ではない(別件)ですが、ドイツ連銀の週次経済活動指数(WAI)は、足元の四半期GDPモメンタム前期比+0.4%ペースを示唆しています。

www.bundesbank.de

 

 

<ドイツ経済省経済月報のエッセンス>

毎月上旬に出るこちらの経済省月報と、毎月下旬に出るドイツ連銀月報を併用すると、ドイツ経済を常時しっかりフォローできます。

dateno.hatenablog.com

 

<ドイツ経済直近断面>

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