日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20230907 ドイツの製造業は受注も生産も概ね横ばい


ドイツのリセッション懸念が高まっている折しも、7月(第3四半期の最初の月)の製造業受注が前月比▲11.7%、鉱工業生産が前月比▲0.8%と立て続けに市場予想比弱く出たため、不安が一層掻き立てられています。

 

生産、新規受注、受注残の水準(インデックス)をグラフにしても、このようにややわかりづらい(特に新規受注は航空機の大口受注でブレている)のですが。。。

 

短期トレンドを炙り出すために、3か月移動平均ベースでグラフにしてみると、

 新規受注(青):横ばい(下向きではない)

 生産(緑)  :やや弱含み推移

 受注残(赤) :減少しつつもかなりの高水準(月商の約7か月分)を維持

ということが判ります。

冒頭の受注と生産の数字を見て、ドイツの景気がいよいよ大きく悪化し始めた、と解釈してしまうのは危険と思います。

 

ちなみにHELABA(ヘッセン州立銀行)が本日(9/7)時点で予想するドイツ実質GDP(前期比)軌道は、Q3+0.1%、Q4+0.3%、通年▲0.1%となっています。

 

また、本日アップデートされたifoCASはQ3▲0.47%%、Q4▲0.12%となっています。

https://www.ifo.de/en/ifoCAST

 

Q3の速報値発表は10/31(火)で、市場予想は(本当の居所を確認するにはちと早すぎですが)+0.2%あたりとなっているようです。

 

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