先ほどifo研がドイツ経済予測をアップデートしました。今年の成長率予想は▲0.4%で据え置き、インフレは2025年に2%割れ、となっています。ポイントは以下の通り:
- ドイツの雇用は低迷期間中ほとんど減らないが、来年以降回復期に入っても人口動態上の制約で増えない。
- 2025年以降、労働力プールが縮小するため、潜在成長率は20年代後半には+0.5%程度にまで低下する見込み。
- インフレ率は今年の6.0%から来年は2.6%、再来年は1.9%に低下する見込み。
- 特にガスと電気の価格は低下が続き、来年初めにはドイツ政府が設定した価格上限を下回る見込み。エネルギ-のインフレ押し下げは長期にわたって続く。
- 但し、コアインフレは今後の賃金上昇のため、来年3.1%、再来年2.4%と緩やかにしか低下しない。
- ドイツの財政赤字(GDP比)は、気候変動対応や半導体工場誘致補助金による歳出が嵩んでも、今年2.2%、来年1.9%、再来年1.6%と低水準。健全財政を維持。
- 経常黒字は、輸入価格上昇のため昨年はGDP比4.2%まで低下したが、今年以降回復し、来年以降は7.1%に上昇する見込み。
<主要予測値一覧表>
6月以降に発表された内外主要11機関の今年の成長率の平均値は、▲0.36%となっています。