日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20240514 ドイツ経済省5月経済月報のエッセンス

https://www.bmwk.de/Redaktion/DE/Pressemitteilungen/Wirtschaftliche-Lage/2024/20240412-die-wirtschaftliche-lage-in-deutschland-im-mai-2024.html

先ほどドイツ経済省から発表された経済月報のエッセンスは以下の通り:

  • 第1四半期実質GDP成長率は前期比+0.2%だった。(統計の内訳は未発表ながら)成長の原動力は建設投資(好天が後押し)と純輸出だった模様。病欠減少も追い風。
  • インフレ低下、所得上昇、堅調な労働市場輸出回復(グローバルPMIやコンテナ取扱量が示唆)、予想される利下げを背景に景気は回復に向かう可能性が高い。
  • 低迷を続けていた小売も3月には前月比大幅上昇(+1.8%)。個人消費の先行指標(GfK、HDE)についても、低水準ながら回復の兆しあり。
  • インフレは2023年3月以降低下し続け、川上からのディスインフレ圧力も継続。
  • 但し、各種インフレ抑制政策が期限切れとなるため、これが上昇圧力となる。
  • 景気低迷のため、雇用ペースは鈍化/失業は増加しており、先行指標も思わしくない。
  • しかし今後予想される景気回復とウクライナ難民の雇用増加により、労働市場は今年後半に回復する可能性が高い。
  • 企業倒産(含むパートナーシップ)件数は1,367件と、2016年1月以来最高を記録も、長期的にはまだ低水準かつ5/6月には減少見込み。 

ちなみに本日発表されたZEW景況指数(下図赤線)は市場の予想以上に改善。但し、本指標は企業担当者の回答をベースとするifoやPMIと異なり、市場関係者のアンケート結果なので、堅調な株価に引きずられている可能性大。ちなみに現況指数(褐色の線)は低迷したまま。

https://www.zew.de/presse/pressearchiv/gestiegene-zuversicht-dank-positiver-signale-aus-der-wirtschaft

 

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