ドイツでグリ-ンエコノミ-を推進するにあたってのドイツ主要政党のスタンスをざっくり整理してみました。
1 CDU/CSU
極力市場に任せる(但し現時点で具体策をブチ上げるのは危険なので回避)
財政規律は緩めず、企業の租税負担と公的手続きの煩雑さを極力減らす
企業の税負担は利益の25%が目線
2 Green
財政を思い切り使って(年500億EUR)国が企業を誘導
強力なタスクフォ-ス的なものを立ち上げて国主導で推進
3 SPD
年500億EURを国が戦略的に投資 補助金の出し入れを積極活用
2030年までに水素で主導的地位を確立
4 FDP
国は口出しせず、極力市場に委ねる(排出権を積極活用)
財政規律は緩めないが極力減税して企業に活力を与える
企業の税負担は利益の25%以下に抑える
当然ながら、CDU/CSUとFDPは親和性が高く(連立のハ-ドルが低く)なっています。
【政党別支持率】~いつものようにこちらでチェックできます
Wahlumfragen zur Bundestagswahl 2021 – Sonntagsfrage (Wahlumfrage, Umfragen) (wahlrecht.de)
なお、ドイツ産業界の新政権に対する要望/期待は、以下の通りです。
- コロナの教訓を活かして欲しい/経済へのダメージを極小化して欲しい
- 地球温暖化対応で、雇用を犠牲にしないで欲しい/国際競争力を削がないで欲しい/投資を支援して欲しい
- デジタル化とその推進に必要な教育に力を入れて欲しい
- 行政のビュロクラシーを極小化して欲しい
ドイツ産業界としては「黒緑」(CDU/CSU+Green)よりFDPも加えた「ジャマイカ」の方が(よほど不安定な政権にならない限り)安心感があると思います。