ドイツ10年国債(ブンズ)の利回り(下図は超長期チャート)は、2019年5月以来ずっとマイナス圏での推移が続いていましたが、
本日ようやくしっかりとプラス転換しそうな感じになってきました(日中下図は2日チャート)。
きっかけはドイツ1月インフレ指標。
ドイツ国内基準では 前月比+0.4% 前年同月比+4.9%
ユーロ圏共通のHICPでは 前月比+0.9% 前年同月比+5.1%
と市場予想をかなり上回るネガティブサプライズとなっていました。
Inflationsrate im Januar 2022 voraussichtlich +4,9 % - Statistisches Bundesamt (destatis.de)
2020年後半にコロナ対策で付加価値税(日本の消費税に相当)を軽減していたので、2021年後半のCPIはその反動で1%強押し上げられていました。
今回(2022年1月)分からはその影響が剥落するので、前年同月比は1%以上低下してしかるべきだったのですが、インフレ圧力が非常に強すぎて思ったほど下がらなかった(12月+5.3%⇒1月+4.9%/市場予想は1%低下の+4.3%)ということになります。
ECBの読み間違いは明白で、昨年12月に予想していたこちらの軌道が0.3%程度は上振れする可能性が高いと思います。
本日はEURIBOR金先の期先が10ティック程度売られており、その結果、EURIBOR3ヶ月物金利のプラ転タイミングは2023年3月まで前倒しされました(下図は2023年3月限、本日ちょうど100~金利ゼロ相当~まで下落)。