日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20230407 ドイツのガソリン価格がまた上がってきています

 

OPECの意表を突いた減産アナウンスメント以降、上図の通り北海ブレント原油価格が切り上がっています。

www.msn.com

 

これを受けて、ドイツ国内でのガソリン小売価格も下図の通りじりじり上昇し、年初来高値をつけてきています(1番上:E5 1.86EUR/ℓ、2番目:E10 1.80EUR/ℓ、但し一番下のディーゼル価格は横ばい)。

 

3月半ばと比べて直近の価格は4%強の上昇となっています。

ガソリンがドイツのCPIバスケットの中で占めるウェートは2.3%ですので、このままの水準が続くと、4月CPIの前月比は0.1%程度押し上げられることになります。

 

そもそもドイツCPIの前月比は年初来ずっと+0.8~1.0%と非常に高い水準が続いています。

 

コアインフレもまだまだ上昇が続いています。

 

本来であればエネルギー価格のベーシス効果(比較対象の1年前の水準 ~下図2022年前半の急上昇部分~ が高いために前年同月比が低下して見えること)でそろそろ大きな低下が期待できる時期なのですが、思ったほどに落ちてこないリスクが高まっています。

 

 

ちなみにまもなくドイツ人が大好きな白アスパラ(Spargel)のシーズンが始まるのですが、こちらも大幅な価格上昇が心配されています。

例年はキロ当たりせいぜい10EURプラスα程度なのですが、以下e-bayでは16.63EURもしますし、一部スーパーでは(割引後と称した上で)20EURで売られているようです。

季節モノかつCPI内のウエート微小なので、インフレへの影響はほぼ無視できますが、栄養価が高いわけでもないので、ケチなドイツ人がそんなに出してまで買うかどうかが試されるクリティカルな領域に差し掛かっていると思います。

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