ドイツなど言葉が難しい海外にいると、近くで凶悪事件や大事故が起こっていても、全国ニュースになるような大きなものでない限り、情報面で受け身でいるとなかなかすぐには気づくことができません。
地元警察のホームページをWEB翻訳でもしながら常時チェックするというのが一番確実な方法なのですが、さすがに毎日やるのは現実的でないですし、よほど危険な国でない限り効率が悪すぎます。
そこでお勧めしたいのが以下のステップです。
- 地元新聞や地元警察がTwitter やFacebookのアカウントを持っていたら、何はともあれそれらをフォローしておく。
- 地元の大使館、総領事館にメルマガ登録しておく。
- 事件に気づいたら、特にTwitterで(情報の信ぴょう性を確保するため、できれば地元新聞も併用しながら)検索を続ける。
最近以下のような事件がデュッセルドルフ近郊で起きていますので(11月30日時点で未解決)、その実例を使って具体的にご説明します。
>11月28日の午後8時頃、NRW州クレーフェルト市(デュッセルドルフのすぐ近くの街)中心部の路上で発砲事件が発生し、頭を撃ち抜かれて1人(反社メンバーと目されている)が死亡、犯人(二人組と目されている)はいまだ逃走中。
私は毎日Twitterを見ているので、こちらの投稿で最初(当日)に「近くの街で発砲騒ぎが起こっている」と気づきました。
この時点ではコトの大小までは判断がつかないので「やや気持ち悪いな」くらいに受け止めていました。
翌朝の地元新聞(私の場合はデュッセルドルフ在住なので、地元新聞ライニッシェポストを購読)日次メールでは以下のように続報(42歳の反社メンバーが殺され、2つの銃弾跡を発見。その他詳細は不明)が入りました。
一般市民が最も警戒すべき無差別テロではないものの、地元の未解決凶悪事件として十分要警戒な事案と判断しました。
ほぼ同時に、地元の総領事館(在デュッセルドルフ日本国総領事館)からも
「クレーフェルト市で発砲事件が発生しました。関連情報に注意してください。」
警告メールが日本語で届きました。
この時点で、在デュッセルドルフ日系企業として当然厳重警戒が必要な事案であることが確定しました。
大使館や総領事館は、地元在住の日本人を守るため、日本人にとって有益な危険情報を日本語で鋭意発信してくれています。メルマガに登録しておけば、Twitterで気づくより少しは遅れますが、見逃すことはありません。
クレーフェルト市で発砲事件が発生しました。関連情報に注意してください。 | 在デュッセルドルフ日本国総領事館 (emb-japan.go.jp)
その後はTwitterに「Krefeld」などしかるべきキーワードで検索をかけながら、私たちにとっての危険が増していないか、もう警戒を解いていいか、などを判断するための新たな情報を探しています。
今のところ殺されたのがアルバニア人ということ以外、あまり前進はないようです。
地元クレーフェルト市にとって、本件は当面間違いなく当面のトップニュースであり続けます。地元新聞の「クレーフェルト市欄」があれば、それが当面最も信頼できかつ重要度に応じた取り扱いにしてくれるという意味で最も頼りになる情報ソースとなります。
早速ブラウザのお気に入れに入れて、Twitterと併用しながら随時フォローします。
Krefeld Schießerei: Polizei bestätigt Tötung mit Kopfschuss (rp-online.de)
元気があれば、直接こちらの地元警察サイトでフォローすることもできます。但し他の細かい事件も大量に投稿されるので、地元新聞よりは手間がかかり、やや非効率になることが多いです(従ってoptional)。
413 News (2022) von Polizeipräsidium Krefeld - Pressemeldungen | Presseportal
デュッセルドルフであれば、とりあえず以下あたりをお気に入りに入れて/フォローしておくのが良いと思います。
Rheinische Post(@rponline)さん / Twitter
Polizei NRW Düsseldorf | Facebook
552 News (2022) von Polizei Düsseldorf - Pressemeldungen | Presseportal
ちなみに余談ですが、やたらサイレンが鳴るとか、大きな爆発のような音がした、等のような時は、しかるべき検索ワードでTwitterを検索することをお勧めします。大抵は数分以内にその原因が分かります(訓練、大気汚染警報、化学工場での事故など)。
空港や旧市街でナイフによる殺傷事件が発生しその後犯人逃亡中、というのが一番頻繁に起きていて危険な状況だと思います。そういった事件を見逃さず、最低限Twitterでその後の状況をフォローすることは危機管理上非常に重要と思っています。
<フォローアップ>
その後(投稿後3時間後くらい)二人の容疑者が逮捕されました。この時点で本件に対する警戒度を落としていいと判断しました。