日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20230310 ドイツ観光宿泊件数、コロナ前の9割まで回復

https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/03/PD23_096_45412.html

 

先ほどドイツ連邦統計局から観光関連宿泊件数統計が発表され、
2023 年1月:24百万件、前年同月比+48.3%、2020年1月(コロナ直前)比▲10.5%
となっていました。

先月発表された2022年通年の数字が:450.8百万件、2021年比+45.3%、2019年(コロナ前)比▲9.1%となっていましたので、ほぼ同じペースでの回復が続いている状況ということでしょう。 

上図は2011年以降の月別宿泊件数推移をビジュアル表示(青色が濃いほど多い)しているものですが、コロナ前まで夏場を中心に増加トレンドにあり、コロナでいったん落ち込んだものの、昨年夏はほぼ完全にコロナ前の賑わいを回復していたことが判ります。

 

コロナ前後の宿泊者国籍シェアは以下の通りとなっていました(直近統計は2020年まで)。

  • コロナ前は、①オランダ、②スイス、③米国がトップ3(オランダ、スイスは2020年もトップ2)
  • 2020年はコロナによる国境管理強化の影響のため、日米中で激減
  • 平均宿泊日数(単純平均)は、2019年2.5日、2020年2.9日。コロナでも来ないといけない人たちは長目に滞在したイメージ
  • 日本人の平均宿泊(ドイツ滞在)日数は、2019年2.0日、2020年2.3日

 

宿泊場所別シェアは毎月以下のような感じになっています(グラフは昨年12月分)。


 ホテル・ペンション(青)70%、長期休暇用宿泊施設(赤)15%、
 キャンプ場(黒)2%、その他(灰、療養施設、学校関連など)13%

 キャンプ場はコロナで一時人気化していましたが、最近は伸び悩んでいるようです。

  

 

コロナ鎮静化に伴うリベンジ観光需要で観光が元に戻りつつあるようにも見えるのですが、観光の今後の見通しについては、リベンジ消費の原資である過剰貯蓄が既にほぼ枯渇しているうえ。。。。

 

今年もインフレ率が賃上げ率を上回って生活を圧迫し続けるため。。。

いくら旅行好きのドイツ人とはいっても、今後のリベンジ観光需要にはあまり期待しすぎてはいけないと思っています。