ウクライナ国内ロシア軍占領地域に対するウクライナ軍の反撃開始が確認されたことに関する、現時点でのドイツメディアの報道ぶりは以下の通りです。
- 6月10日にゼレンスキー大統領がウクライナ軍の反転攻勢を初めて確認。但し、途中経過にいちいちコメントしないとも付言。
- ウクライナ軍は攻撃の初期段階で相応の損失を被った模様だが、西側諸国からの資金と武器の流れを維持するためにも、明確な成果が欲しいところ。
- いずれにしても戦闘本格化により攻守双方で多くの命が失われることは確実。
- 戦車というより長距離精密誘導兵器の方が重要。日々消耗される武器については西側からしっかり供給し続けることが重要。
- ロシア軍による大規模な塹壕や「竜の歯」と呼ばれる装甲部隊等の進軍を阻む障害物の構築も多数確認されている。
- 相手によって確立されている防衛線を突破するというのは、あらゆる戦闘作戦の中で最も困難なもの。早いタイミングで大きな戦果を期待すべきでない。
- 第二次世界大戦後、制空権がとれていない状況下で、このような作戦遂行に成功したのはアメリカ軍とイスラエル軍だけである。
- ウクライナ軍が領土を大きく奪還できないまま、ウクライナ兵士を相応に失った上で事態が長期にわたって膠着化してしまうと、それは事実上のロシアの成功を意味するので、非常に心配。
- ロシアによるダム破壊によって証明された通り、仮にもしロシア軍が敗色濃厚となれば、原発破壊による放射能汚染などといったウクライナ領焦土作戦に訴える可能性が非常に高い。
- 皮肉なことに、ウクライナの反攻が成功すればするほど、プーチンが核兵器に手を出すリスクは高まる。それを止められるのはNATOの猛反撃に対する恐れと核兵器発射に関わる部下の造反しかない。
<日本語報道例>