日独経済日記

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20230824 プリゴジン死亡に関するドイツメディアの報道ぶり

 

プリゴジン他ワグネル幹部が墜落事故で死亡した(可能性が高い)件についてのドイツメディアの報道ぶりは以下の通りです。

 

  • ロシア航空当局によると、ロシアで墜落したプライベートジェット機にはワグネル創設者プリゴジン氏が搭乗していた。
  • 乗員10人全員が死亡したとみられるが、プリゴジン氏が死亡したかどうかを含め、多くのことが現時点でまだ不明である。
  • 彼が死亡した可能性は非常に高いが、彼の死に関する公式の確認や明確な証拠はまだ出ていない
  • 飛行中に何らかの爆発があった可能性が高いが、事故原因は不明
  • プリゴジンプーチン体制にとって有用である間は非常にうまくやっていた人物の一人だった。
  • サンクトペテルブルク出身の軽犯罪者が、パトロンのネットワークで裕福なビジネスマンや傭兵のボスにまで上り詰めた。プーチン体制下での成功者の典型例だった。
  • しかしプリゴジンはその後、全世界の目の前でプーチン大統領の権力に対する最高の冒涜を犯した
  • 6月のプリゴジン蜂起はプーチン大統領を本当に怖がらせたが、その分プリゴジン氏が絶対に許されないことは確実視されていた。
  • 蜂起後のプリゴジンは「当局のパートナー」ではなくなっていたがロシア国内でワグネルを解体するまでにはしばらく時間が必要だった
  • 陽気で、エネルギッシュで想像力豊かなプリゴジンは、その間もクレムリンにとって脅威であり、「プーチンの政治的屈辱の象徴」だった。
  • そのワグネル蜂起からちょうど2カ月後、彼が搭乗していたと思われるジェット機が墜落した。
  • ロシアでは昔からずっと、プーチン体制にとって不都合な人物の疑わしい状況下での死亡事故が頻発している。転落事故や自殺も結局はすべて原因不明のままになっている。プリゴジン機の墜落はやや規模が大きいが、同類の事件である。
  • 多くの情報筋が、本件はプーチンによる見せしめ的な報復である可能性が高いと判断している。
  • プーチン大統領プリゴジン氏の死を「模倣者となる可能性のあるすべての人にとっての教訓」と表現している。
  • 事件をめぐる事実関係はほとんど明らかになっていないが、ひとつだけ確実に言えることは、本件は反逆をもくろむロシアのエリートたちに対する強力な警告となっている。
  • (一部の米専門家の評価によると)プーチン氏に逆らうとこうなるという強力な見せしめは、体制引き締め要因となる可能性が高い
  • 西側諸国当局者の間では特段誰も驚いた様子が見られない。
  • ロシア当局による情報操作の可能性があるため、ウクライナ側の反応は極めて慎重かつ消極的。

 

<日本語報道例>

www.bloomberg.co.jp