上表は2022年のドイツの貿易パートナーランキング表で、貿易額(輸出入合計)と貿易赤字額で中国がトップとなっています(貿易相手国として中国は8年連続首位)。
米国は貿易量で2位、貿易黒字でトップです。
こちらは2021年のデータですが、オランダが貿易額で2位で米国を上回っているものの、ドイツの貿易における米国と中国の立ち位置はほぼ同様でした。
ところが最近、ドイツの中国と貿易額がかなり落ち込んできています(青:対中輸出、赤:対中輸入)。
一方で、ドイツと米国の貿易額は比較的しっかり持ち堪えています(青:対米輸出、赤:対米輸入)。
その結果、2023年の貿易額は対中2,530億ユーロ(前年比▲16%)、対米2,523億ユーロ(前年比+1%)とほぼ同レベルで並んでいます。
中国経済の停滞/米国経済の好調やサプライチェーンの見直し(対中デリスキング)は今後も続く可能性が高いため、今後数年以内に米国が中国からドイツ貿易相手国首位の座を奪うことになりそうだと言われ始めています。
但し、ドイツが大の苦手とするトランプ氏が米大統領に返り咲く場合には、輸入関税を一律(10%と言われている)に引き上げたり、ドイツの対米貿易黒字を問題視したりしかねないので、その米中逆転シナリオも危うくなるかもしれません。
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