日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20240416 IMF世界経済見通しのエッセンス(ドイツ視点)

www.imf.org

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●全体感としては、GDP上方修正/インフレ下方修正という概ね良好な内容。リスクも上(AI、利下げなど)/下(地政学、中国など)バランス。

IMF

●グローバル総括表~日本は今年+0.9%、来年+1.0%と潜在ペースを上回る成長継続でインフレ2%強が定着する見込み(暦年ベース)。ドイツの低成長は、他の先進国に大きく見劣りする状況が続いている。

 

●昨年+0.3%と低迷したグローバル貿易量は、今年+3.0%、来年+3.3%としっかり回復する見込み。


●前提とする政策金利着地点:米3.5%、英3.0%、ユーロ圏2.5%、日:0.5%。

●【ユーロ圏に対する総評】ユーロ圏の成長率は回復するものの、過去のショックと金融引き締めが経済活動の重しとなってきたため、非常に低い水準から持ち直すこととなる。賃金が大幅に上昇し続け、サービスのインフレ率が高止まりすれば、インフレ率の目標への回帰を遅らせる可能性がある。ただ米国と違い、景気過熱の兆候はほとんどなく、欧州中央銀行は、物価が目標を下回る事態を避けるために、金融緩和への旋回を慎重に調整しなければならない。労働市場は力強いように見えるが、欧州企業が景気回復を見越してこれまで労働力を保蔵していたのだとしたら、景気回復が実現しない場合には労働市場の底堅さは幻想で終わることになる。

 

●ドイツの対世界シェア(カッコ内は日本):人口は1.1%(1.6%)、GDPは3.2%(3.7%~購買力平価ベースなので日本の方が大きい)、輸出は6.8%(3.0%)。



●ドイツのGDPとインフレの予想は、ほぼコンセンサス並み(冒頭図表)。今年のGDP成長率は、昨秋+0.9%⇒1月+0.5%⇒+0.2%と大幅下方修正

 

●先進国内で見劣りが続いていたドイツの一人当たりGDPは、来年+1.3%と他国並みに回復見込み。

 

●ドイツのインフレはほぼユーロ圏平均並みのペースで沈静化見込み。

 

●財政は引き続き健全(毎年の財政赤字が小さく、債務残高は60%を割れへ)。


●コロナ後の利上げ局面で、住宅価格が下がっている国は個人消費も弱い(ドイツはDEU)。

【追記】翌朝の全国紙Die Weltは一面で「IMFはドイツ経済への信頼失う(他国も苦しいのは同じなのに、ドイツよりずっとうまくやっている)」という悲観的見出しで報道。



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