★世論調査ではバイデンの支持率が前代未聞の大暴落。ニューサム加州知事への期待が急上昇。
https://www.realclearpolling.com/betting-odds/2024/president
トランプ再選を他のどの国よりも恐れているドイツのメディアは、本件を熱心に採り上げており、気持ちのこもった書きぶりがなかなか面白いので、印象に残ったものを以下続報としてご紹介する<第一報はこちら↓>:
- バイデンは、ワックスのような顔とうつろな表情で、アトランタCNNスタジオの演壇に上がった。彼の声はかすれ、ろれつが回らず、動作はのろのろしていた。議論の内容面でも防戦一方だった。
- トランプの発言は、事実でないことをたくさん含んでいたが、よくまとまっており、終始議論をコントロールしていた。
- 高齢(81歳)に伴うバイデンの衰えは明白で、世界で最もタフな公職が務まりそうには見えない。
- 80歳を超えれば誰でも無理がきかなくなり、体調の波も大きくなる。夜間や核兵器などの緊急対応時がとても心配。
- バイデンは決断を迷っている人々から同情票を集められるわけでもなさそうだ。
- 民主党内は今パニックに陥っている。バイデンが体面を保てるよう、健康上の理由での撤退を本人に進言すべきではないか。
- アメリカ人は哀れみの対象となるような大統領を望んでいない。彼らは常に尊敬できる強いリーダーを切望している。しかしそれがトランプでいいのか???
- バイデンが大敗を喫したことはまちがいないが、それが直ちにトランプ勝利を意味するわけではない。
- 虚偽満載の自己陶酔の強がりは、既存の信者たちに期待通りいつものものを与えただけ。
- 民主党が致命的な状況に陥っていることは確実で、投票日の11月5日までの4ヶ月の間に何が起こってもおかしくない。
- 候補者を変更するには遅すぎるかもしれない、というのが最大の懸念材料。
- 代替候補者がすぐに決まらない(はっきりと優位にある人物がいない)ことや、現職ボーナスの放棄もデメリット。
- バイデンが自ら辞退するなら民主党も少しは楽になるだろう。しかし、人生のすべてを政治に費やしてきた男はそう簡単に諦めたりしそうにない。
- しかしバイデン自身にこの討論会のビデオを見せ続ければ、自分が大統領にふさわしくないことに気づくかもしれない。
- バイデン辞退の場合には、ハリス副大統領が後継者となるが、彼女はバイデン以上に不人気だ。
- 民主党が本気で勝ちにいくなら、思い切って今すぐ代替候補者を立てるべきだろう。新チームとしてのキャンペーン時間不足が心配なのかもしれないが、トランプもバイデンも支持しない有権者を根こそぎ持っていける可能性がある。
- パニックを正しい方向に導けるような人材が民主党内にいることを願うばかりだ。
- それでもバイデンで闘うということであれば、民主党は彼の支持に改めて結集し、全力で支援し始めなければならない。
- 今回の選挙戦は、政策の内容ではなく二人の老人のイメージによって左右されている。
- バイデンは3月の国民に向けた演説で強い印象を残していた。やればできるのだから、PRコンサルやコーチングをフル利用して、立て直しを図るべきだ。
- 今回のTV討論会は、アメリカにとってだけでなく、ドイツやヨーロッパにとってもとんでもない悪夢だった。
- 弱い老人と悪名高い嘘つきの二択、というのは米国民にとっても大変な不幸な事態である。
- 決闘の勝者はトランプだったが、トランプが自分の力で勝ったわけではない。相手がリングに上がってこれなかっただけだ。
- バイデン以外の挑戦者なら、レトリックでトランプを上回ることはそれほど難しくなかったはずだし、ファクトに基づいていない点を鋭く突っ込めば、簡単に勝てたはず。
- しかし、視覚的印象ではバイデンがあまりにも明らかな敗者となった。
- 奇妙な虚偽発言を繰り返し、選挙結果を簡単には受け入れないと宣言しているにも関わらず、現時点ではトランプが大本命である。
- バイデンがかねてから主張している「トランプは米国民主主義に対する脅威」はまた一歩現実に近づいてしまった。
<関連のBloomberg分析コメント>
<日独経済日記>