日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20211220 ドイツ企業の2020年マクロ財務状況(ドイツ連銀12月月報より)

毎年下旬に発表されるドイツ連銀月報の12月号には、毎年その前年度の企業財務分析が掲載されており、本日2020年分が発表されたので、そのエッセンスを以下簡単にご紹介します。

Ertragslage und Finanzierungsverhältnisse deutscher Unternehmen im Jahr 2020 (bundesbank.de)

 

●(コロナ初年の)2020年は、各種流動性支援政策が奏功
ドイツ企業の2020年税前利益は、前年比▲3.8%とほぼ横ばいを維持した見込み(但し下方修正の可能性あり)。売上▲3.3%の割には善戦した格好。

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潤沢に供給された流動性を背景に企業業倒産はむしろ減少(今後は上昇が予想されるが、当初恐れていたほどの増加にはならない見込み)。

   

 

  

 

  • 2021年は、コロナのダメージが減る一方で、仕入れ価格急騰が企業収益圧迫要因となる恐れあり


  • マクロPL(前年比売上▲3.3%に、人件費▲2.5%/物件費▲3.8%で対応)

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  • マクロBS(在庫圧縮が顕著、銀行借入れは前年比わずか+0.6%

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