政党別支持率の世論調査結果をトレースするにはこちらのポータルサイトが大変便利なのですが、昨秋の連邦選挙で敗北して下野したCDU/CSUの支持率が、先週あたりからショルツ首相を輩出する政権与党SPDを上回り始めています。
Wahlumfragen zur Bundestagswahl – Sonntagsfrage (Wahlumfrage, Umfragen) (wahlrecht.de)
ネット特有のバイアスを排除する高品質オンライン調査サイトCiveyを見ると、現政権(SPD+Green+FDP)のコロナ対策に対する不満(赤線2本)がその一因であることが読み取れます。
Erfahren Sie, was Deutschland denkt - Civey
また、20年越しの奇跡のカムバックを果たした(強い女メルケルの後に待望されていた)「強い男」メルツ氏のCDU新党首への就任が決まったことも明らかにCDUの追い風となっています。
20220123 ドイツ政局プチアップデート(メルツ氏奇跡のカムバックなど) - 日独経済日記 (hatenablog.com)
さらに、EUにとって喫緊の難題であるロシア問題で、ショルツ首相の存在感が乏しいこともSPDの支持率低下につながっているようです。メルケル前首相は東独出身でロシア語も堪能だったため、プーチン氏からの個人的信認が厚く、重要な節目では直談判に持ち込んで妥協を引き出していました。それと比べてしまうと、ショルツ首相は大変頼りなく見えているのだと思われます。