先ほどドイツ連邦統計局から9月小売売上の発表があり、
前年同月比 実質▲0.9% 名目+9.9%
前月比 実質+0.9% 名目+1.8%
年初来累 実質+1.4% 名目+9.1%
となっていました。
9月は景気悪化不安台頭で前月比マイナスが覚悟されていましたので、予想外の健闘といえますし、第3四半期GDPのプラス(前期比)着地にも貢献したものと思われます。
インフレでほぼ食われてしまっていますが、名目で9%も売上が伸びていることは特筆に値します。デフレ下のマイナス成長とは全く異なる状況です。
なお、小売売上高の推移のグラフで見ると、インフレ上昇とともに、名目(上)と実質(下)がワニの口のようになってきています。
https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2022/10/PD22_459_45212.html
上記でカバーされていないサービス(7月分までと1ヶ月遅れではありますが)の名目売上も下図の通りまあ健闘しています。
https://www.bundesbank.de/de/statistiken/konjunktur-und-preise/umsaetze#tar-3
インフレが過去最悪の状況で、実質成長とセンチメントを大きく押し下げる方向に作用していますが....
雇用(下図は就業者数)はすこぶる堅調で、賃金も+3〜4%の上昇を続けているので、通常のリセッションとは全く異なる展開になっているという点には注意が必要と思います。
https://tradingeconomics.com/germany/indicators