日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20230206 中国偵察気球問題についてのドイツメディアの報道ぶり


ここ数日私が見聞きしているドイツ主要メディアでの報道ぶり(論点)をざっとご紹介します。今朝のハンデルスブラット(上図)が1面中央に写真入りで掲載している通り、(その後トルコの大地震などもありますが、ほぼ)トップニュースとして扱われています。

 

  • 米中間の対話が始まろうとしていた矢先に起こった大変残念な事件。中国は内政問題から目をそらすために必要以上に対外強硬に出そう。
  • バイデン政権に対しても国内外の反中国勢力からの圧力が高まりやすい(「もっと早く撃墜すべきだった」という米国民の意見が多いことも紹介)。
  • 従って予測不可能なエスカレーションのリスクが大変心配である。
  • 米中対立の一層の激化はもはや不可避。しかし、この程度のスパイ行為はお互い様であり、誰も得をしないこのような対立は対話の力で何とかするべき。
  • 中国の上空を米国の気球が飛んでいたら中国は問答無用で撃ち落としたはず。「遺憾」から「報復」へと態度を豹変させるところに中国外交の野蛮さがにじみ出ている。
  • 中国が米国相手にどこまで行けるかをテストするための意図的な挑発だったが、結果的には失敗だったを言わざるを得ない。
  • 今回の気球の件は、クリミア侵攻直前のプーチン行動とそっくりであり、事態は深刻。台湾侵攻による軍事衝突リスクは高まっている。
  • ドイツと欧州にとって、経済優先の対中戦略の見直しが急務。

<本件関連動画>

youtu.be

youtu.be

 

 


<日本語での報道ぶり>

www.bloomberg.co.jp

www.bloomberg.co.jp

www.bloomberg.co.jp

www.bloomberg.co.jp

 

youtu.be